弦を叩いている部品=ハンマーの整形修理です。
長年演奏をされると、ハンマー先端に弦の当たった溝が深く付いてきます。
点で弦を叩いていたものが、溝が出来る事で面で叩く様になります。
ハンマーのフェルトが押し固められているので、硬い音色になったり、ハンマーに付いた溝が深くなると弦振動を阻害するので音がこもって聞こえます。
演奏時の音量や音色の変化が付け難くなります。
この修理はピアノの使用量によりますが、ひとつの目安として、一世代ご使用になられたピアノや、おおよそ10年間使用されたピアノに必要になってくる作業です。
写真:アクション上部より撮影。よく弾いた音は溝が深くなります。深さにバラつきがあると、音色もバラつきがあります。
写真:アクション上部より撮影。
写真:アクション後部より撮影。
新品のハンマーの様に点で弦を捉えられるよう、ハンマーの溝が無くなるまで削って整形をします。
作業を行う際は全鍵88本行います。
整形後はハンマーの調整(走り・捻れ・弦合せ・ボイシング)が必要です。
この調整を全て行う事で、綺麗で整った音色が復活します!