ピアノ内部アクションの部品交換です。
部品と部品を繋ぎ、回転運動の軸となるところにセンターピンがあります。
一つの鍵盤一音にアップライトピアノは4本、グランドピアノには6~7本ピンが有ります。
→アップライトピアノ アクション構造図 No.17,30,35,53
センターピンはフレンジ部品に貼られた赤いクロスと接触をしており、クロスやピンが変化する事で部品の動きが悪くなり、
不具合を起こします。
鍵盤からの力をうまく弦に伝えられないので良い音が出なくなり、放置するとアクションを傷めてしまう原因になります。
高湿度の部屋に長期間ピアノが置かれていると、クロスが湿度を吸って膨張し、ピンを圧迫します。
その状態が続くと、ピンが湿気により錆びたり、腐食する事も有ります。
その場合は、クロスに汚れが付着し削ってしまう事に繋がり、酷くなるとガタ付く様になります。
ピンを新しく交換をし、クロスとの隙間の微調整をする事で、部品が円滑に動くようになります。
重度のガタ付きは、フレンジ側のクロス張替修理も必要になります。
ピン交換をしても、設置環境が悪いとまた同じ現象が起きます。
出来る限り、室温・湿度を一定に保つ様に心掛けましょう。
ピアノ管理については→コチラ
【ピアノに出る症状】
・鍵盤タッチ(弾き心地)が重い、鈍い
・音が出にくい、又は出たり出なかったり、出ない時がある
・音の強弱コントロールがし難い
【原因】・クロスが膨張 → 部品の動きが悪い
・ピンの腐食や汚れ → 部品の動きが悪い
・クロスの摩耗で緩くなっている → 部品にガタ付きが出る