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オーバーホール

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リペアの作業工程

開弦

中音弦の開弦

低音弦の開弦

弦を切断


開弦する前に、駒圧を測り記録しておきます。
駒圧のバランスが悪ければ、弦の太さ等で調節します。
チューニングピンの戻す順は、下記の順で行います。
中音奥、次高音奥、高音奥、中音手前、次高音手前、高音手前、低音奥
中音中、次高音中、高音中、低音手前
緩める角度は、45度、90度、180度の順です。
緩やかに徐々に戻すのが重要です。
開弦後チューニングピンを、抜きます。
このときチューニングピンの直径を計って記録します。またピン味も記録します。
念のためチューニングピンは数本、保管しましょう。
ブッシュはフレームを外してから、抜きます。
フレームボルトは、支柱と接続しているものから先に抜きます。

分解

かまぼこ取り外し


フレームを外したら、ペダル、脚の順で外します。
ピアノを、上下反対にして、「かまぼこ」等も外します。

写真は、顔を隠しているようにも見えますが、ボルトを傷つけないよう
真剣に行っています。

共鳴版

古い塗料を剥離した共鳴版


「共鳴版」は駒の上部と周りを丁寧に、マスキングします。
剥離する前にネームシールの位置を、錐等で数箇所マークします。
剥離剤又はアセトンにて、古い塗料を剥離します。
何度も綺麗な布で、繰り返し拭き取ります。

ネームシールを貼り


最初に、共鳴版にニスを塗りネームシールを置きます。
マークされた位置に合わせ、慎重にあわせます。
もう一度上から、ニスをそっと乗せます。

共鳴版の塗装


端から、たっぷりとニスを塗ります。
手際よく全体に満遍なく、塗ります。

駒側面も忘れずに


駒の側面も、忘れずに塗ります。
駒上部に、ニスが付かないように注意して塗ります。
マスキングが密着していないと、隙間からニスが駒上部に染みます。

全体にたっぷりと


全体にたっぷりと塗ります。
塗り斑の無いように、角度を変えて良く見ます。
全体に塗れたら、埃が掛からないようにして、乾かします。

仕上がった共鳴版


ニスの乾いた共鳴版です。
綺麗に仕上がりました。

フレーム

フレーム設置


「フレーム」は、慎重に合わせます。
側板等に傷をつけないように、カードしてからフレームをおきます。

フレーム位置調整


ボルトの位置を、正しく合わせます。
ドライバーを入れて、前後左右位置を調整します。
全てのボルトを、仮入れして確認をします。
フレームのボルトは、手前から締めます。(鍵盤側)
周囲が取り付いたら、ピンブロックのボルトを締めます。
最後に支柱とのボルトを、締めて出来上がりです。

クリックの使い方




フレームボルトを締めるときは、クリックを使います。
クリックのサイズをボルトの溝に合わせて、溝を壊さないように注意が必要です。
右手の使い方を、参考にして下さい。
右手を回すとき、左手は下方向に力を同時に入れます。

張弦

ピンブッシュ打ち込み


ピンブロックからフレーム上面までの深さを測ります。
同じ深さのチューニングピンブッシュを打ち込みます。
周りのフレームの塗装を、傷つけないように注意をします。

不良ブッシュ交換


もし打ち込みを失敗したら、マイナスドライバーを打ち込んで抜き去ります。
マイナスドライバーを打ち込みすぎて、ピンブロックに傷をつけないように注意します。

ピンブッシュ穴あけ


ドリルでブッシュに、穴を開けます。
ドリルの角度は8度です。

弦枕位置決め


張弦を始めるときには、弦枕等の位置を予め決めます。
セクションの両端を先に張弦して、弦枕等を固定します。

チューニングピン打ち込み


10mmから15mmほど螺旋状の部分を残して、打ち込みます。

チューニングピン高さ



ヒッチピン側の張り具合


1本目は通常に張ります。
ヒッチピンから駒の間が、出来る限り弛まないようにします。

仮チューニングピン


チューニングピンの代わりを立てて、弦を切る目安にします。
ここでは、ドリルの歯を利用してます。

弦の切断


指3本の幅を利用して、長さの目安にします。
ピアノ線を張った状態で、カットします。

弦曲げ


カットした先端を7mmくらい曲げます。
チューニングピンホールに入る部分を作ります。
弦を捻らない様に、方向を注意して曲げます。
角度は130度くらい曲げます。

曲部入れ


曲げた部分をチューニングピンホールに、差し込みます。

T型ハンマー


T字型ハンマーをチューニングピンに入れ、まき始めます。

T型ハンマーの使い方


この状態で、2周弱巻きます。
人差し指と中指の間に、弦を通すと良いでしょう。

チューニングピン打ち込み


巻き終えたら、ピンブロックに打ち込みます。
螺旋部分が10~15mm見える程度に打ち込みます。

曲部入れ確認


3周巻いて、ワイヤーの局部を、ペンチで押し込みます。

巻口を揃える


巻口が揃う様に、巻きます。
弦が弛まない程度、張って完了です。

張弦進行中


次々と、これを繰り返します。

2人で張弦


1台のピアノを2人で、張弦しているところです。

レぺティションレバー

アクション裏側


レぺティションレバーは、取り付けてから調整をします。
左右前後の傾きを、糊紙を貼ってなおします。
写真のような置き方をすると、楽です。
レバークロスの辺りを見て、フレンジの下に糊紙を貼って左右の傾きを直します。
ジャックテールの辺りを見て前後の傾きを、直します。
このときは、フレンジの裏に糊紙を貼ります。
いずれのときも、ジャックトップの間隔を参考にしながら修正します。

ハンマー付け

シャンクのローレット


ハンマーシャンクはハンマーウッドと密着させる為、植え込む前にローレットします。

ハンマーの基準


セクションの端から2本目に、基準を作ります。
ハンマーウッドの中心から先端に線を引き、ハンマーの先端に印を付けます。
古いハンマーも同じように、ハンマーの頂点を書きます。
左右の頂点とそろえて、基準を作ります。

低音ハンマーの基準


低音は、先端のラインの中心と隣のラインの中心を合わせて、基準とします。

シャンク確認


ハンマーウッドがハンマーシャンクにスムーズに通るよう、確認をします。

ボンド付け


専用のボンドを付けます。
取り付ける位置より少々上に、ボンドを付けます。

ハンマー植え込み


ハンマーウッドを回しながら、シャンクに入れていきボンドを馴染ませます。
ボンドが硬くならないように、手早く済ませます。

ハンマー前後位置調整


基準ハンマーのハンマーウッドの部分を、定規で合わせ前後位置を決めます。

ハンマー角度確認


基準ハンマーの肩の部分と比較して、ハンマーの角度をチェックします。

ハンマーシャンク切断


正しく植え込みボンドが乾いたら、余った部分のシャンクをカットします。

ダンパー

ボンド付け


古いダンパーフェルトを剥がして、新しいフェルトを貼ります。

ダンパーライニングフェルト


まず新しいライニングフェルトを、貼ります。

ダンパーフェルト


ダンパーフェルトは、裁断用の治具で正確に切断します。

ダンパーワイヤ調整


ダンパーワイヤはダンパーウッドに対して、垂直になるように調整します。
「カマチ」カバーに垂直な基準線を引いておくと、便利です。

ダンパーワイヤ調整


更にダンパーブロックにスムーズに入るため、必ず平行にワイヤを調整します。

ダンパー取り付け


ワイヤの調整後、取り付けします。

ダンパー傾き


ダンパーフェルトの傾きを、ワイヤで調整します。

ダンパー間隔


ダンパーフェルトの間隔を、調整します。

 

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